SOUL SURVIVOR The Reincarnation of a World War II Fighter Pilot の翻訳 |
それで完全な円になった、とブルースは思った。ジェームス・ハストンの魂は任務が完成するまで休むことはできなかったのだー父島上空に行ったパイロット達の話ではなく、彼の話を伝えるこ とだったのだ。
この話は、死を超える何かがあることの、生命は人の生涯のわずかな計算を超える意味を持つことの、かなり確実な証明を必要とする人達への天からの贈り物であると、ブルースは確信した。それは彼の信仰上の確信を再確認させた、彼の信仰を (挑戦させたと言うよりむしろ) 生きかえらせ、彼に滅多にないが素晴らしいものを与えた: 希望を。
アンドレアは確信する必要はなかった。彼女の信仰と自信は証明よりもっと簡単なものに基づいていた: ひたすら受け入れること。彼女がこの話を信じたのは、死を超えて話をする魂の可能性を常に信じていたからである。けれども、証明は歓迎したしそれが見られて光栄だった。
我が家へ戻る途中、レイニンガー家族がサンフランシスコに立ち寄ったとき、ジェームスが新たな絵を描いた。それは別の海のシーンで、編み込まれているものだった。海に錨を下ろしている日本の船があった。海は空中に飛び上がるイルカで満ちていた。飛行機たちが平和に頭上を飛んでいた。
砲火は何もなかった。
それには『ジェームス』とサインが記されていた。
翻訳終了
感動的な話でした。訳している時なんども胸からこみ上げる時がありました。荘子だったと思いますが、こんな話があったのを覚えています: ある人が蝶になっているのを夢で見て、目を覚ました時に、自分が蝶になっているのを夢見ていたのか、それとも蝶が自分になっているのを夢見ているのか、分からなくなった、と。
経験しなければわかりませんが、自分であって自分でないものになって元の自分に返った時、一体自分は何者なのだ、とは強く思わされますし、いまだにわかりません。
さて、次回からは、「Secrets of Spirit Communication 」by Trish MacGregor and Rob MacGregor の翻訳を開始します。