『The Super Natural』A new vision of the unexplained の翻訳 |
そこで半月過ぎた頃、非常に不思議なことが起きた。真夜中あたりに部屋の外、宿舎の裏玄関の丁度上で、Stuart は小便をするルームメイトを待っていた。友人と二人で、敷地の遥か南の先端にある絶壁の下に位置する有名な硫黄風呂即ち Esalen の温泉に下りて行く計画をしていた。彼は待ちながら、たいして何もすることがなく回りの小石を2列のゲストキャビンの間にある名もない路地に2、3個蹴っていた。
その時それが起こった。以下は Stuart がその出来事を私のリクエストで説明したものである。そのような説明は我々のここでの会話には重要なものになる、何故ならそれは我々にこうした遭遇を間近に経験したその詳細な記述が、まさしく心理学上かつ哲学上の経験を積んだ観察者から、得られるからである。Stuart はこう述べている:
私がその路地を真っすぐ見ながらそこに立っていると、私は自分の意識に急速なかつ意義深い変化があるのに気がつき始めた。私は焦点を失った、私の回りの空気が分厚い黒いもやに染まってしまった、視力以外では気がつかないものだった。この霞のもやは、周囲から私の視野の中心に向かって殆どトンネルを見るように、私の見える範囲に進んで行った、普段見える範囲を小さな円の明かりにただ少しはっきりしないままに縮小しながら―その暗さは、体内の霧のように、幾分くすんでいた。