HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#529 |
新たな世界の時代が、その時代に属する神々共々と、やって来ているに違いない。伝承家たちにとってはそれは勿論、白羊宮 (牡羊座) の時代が過ぎ去り双魚宮 (魚座) の時代が出現するという、もう一つの合図だったのである。歴史的には、キリスト教革命の出現のことであると知られている、『魚』の印を用いた非常に多くの方法で表わされている。それは、390年のテオドシウス72 の勅命と共に起こったようである。それは極めて深刻な変化になったがゆえに、プルタルコスに彼の立場を失わせることになったであろう。それは Parcae、運命を糧とする三女神達、の終わりとなった。「ラケシス73 の歌」は聴かれなくなった。数世紀の間、それはまるで、古典文化の中で育てられた人間達の頭上に見たことのない星々が輝いている様なもの、だった。東方から新しい神々を持ち込むことは確かにローマ人エリートの急速な改宗に貢献する要素になったのであり、それはキリスト教徒にはそのこと自体が奇跡に思われたのである。過去から未来に橋を架ける虹を絶えず投げかける神秘的な言葉を用いてなされる託宣や予言は循環する『時間』の特性の一部であった。
72(347-395) 《ローマの将軍, 皇帝 (379~395); 通称 ’Theodosius the Great’; キリスト教を国教と定めた; 最初はGratian の命により東半の帝位を継ぎ, 晩年には全土を単独統治したが, 息子 Honorius 帝以後のローマは東西に分裂した》リーダーズ英和辞典第 3 版
73【ギリシャローマ神話】《運命の三女神の一人; 人間の一生の長さや運命を決定することを役目とした》研究社新英和大辞典第6版