HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#522 |
コロンブスの発見とは何だったのか? 彼の発見したものは僅かにすぎない。 ダンテの記述は実際は創作だったのではない; それは彼の時代のテキストから得られたものであったし、我々はそれが、丸ごと、コロンブス自身のスペインで待っていた数年の間に彼の愛読した読み物から作られた抜粋と註の中にあるのを見ている:『難解な輝きを見せる秘密が、それらの書物のつやつやした紙の縁に書かれている45 』それはいまだにエデンの国である。
我々の住むことの出来る土地から陸と海で遠く離れている; そこは非常に高く、空の低い処で接しており『大洪水』の水がそれに触れることはなかった・・・この極めて高い山から流れ下る水は広大な湖を形成している。そのような水が落下すると極めて大きな轟音を出すので住民は生まれつきの聾者である。唯一の水源としてその湖から「楽園」の4本の川が流れている: ガンジス川である Physon、ナイル川、チグリス川、ユーフラテス川である Gyon・・・「楽園」にある一つの山は楽しみの庭園に水を流し4本の川を満ち渡らしている。イシドルス46 、ベーダ47 、ダマスカスのジョン、ストラボン48と Peter Comestor・・・プリニウス49と Solinus によると、プトレマイオス50が「Marinus 航海」をテュロス51と訂正書きしたものは、その海は数日のうちに好都合な風で渡りきりことが出来ることを示す、per deorsum Africae アフリカを背後にして航海してゆけば。というのは陸地はスペインからインドまで180度以上の幅があるからである。さらにその証拠は、(旧約聖書の) エズラ書が地球の6/7は陸であると云っていることであり、Ambrosius とアウグスティヌス52はエズラを預言者と考えている・・・その角度は 52 2/3 ローママイルである・・・
45 Shakespeare, The Rape of Lucrece 研究社新英和大辞典第6版
46《560?-636; スペイン Seville の大司教; 歴史家百科事典編纂者》研究社新英和大辞典第6版
47《673-735; 英国の聖職者歴史家神学者; Ecclesiastical History of the English Nation (731); 通称 the Venerable Bede; Baeda とも呼ばれる》研究社新英和大辞典第6版
48《63 b.c.?-? a.d. 21; 小アジア出身のギリシャの地理学者歴史家》研究社新英和大辞典第6版
49 (23-79) ローマの博物学者百科辞典編集者著述家; the Elder 「大プリニウス」; ラテン語名 Gaius Plinius Secundus.研究社新英和大辞典第6版
50トレミー《ギリシャ出身の 2 世紀の Alexandria の数学者天文学者地理学者; 天動説 (geocentric theory) の代表者;ラテン語名 Claudius Ptolemaeus。研究社新英和大辞典第6版
51チルス【聖書】 ツロ《古代 Phoenicia の海港; 富裕と悪徳で聞こえ, 紀元前 10 世紀ごろ最も繁栄; 今はレバノン共和国南西部の小都市; アラビア語名 Sur》研究社新英和大辞典第6版
52《354-430; 初期キリスト教会最大の指導者神学者哲学者; The City of God, および Confessions の著者; 北アフリカHippo の司教 (396-430); St. Augustine of Hippo とも呼ばれる; 祝日 8 月 28 日》研究社新英和大辞典第6版