2015年 08月 18日
HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#124 |
翻訳続き#124
Bergelmer が『動かされた』その臼は、気を惹かない神話の特徴であるとしても、非常に際立っていることを暗示する手掛かりがさらにいくつかあるのだが、ここではそれらを取り扱うことはできない。しかし Bergelmer は、もし本当に臼石の下に置かれていたのであれば、巨人の子孫を生み出す状態ではなかったことになると注意を払うと、メキシコの例にも注意を払わねばならない。それは、Xolotl 即ちケツァルコアトル(訳註 メキシコの古代トルテカ族・アステカ族の神; Nahuatl 語で「quetzal の羽をもつ coatl (蛇)」の意で,時に羽毛や羽冠をもつ蛇身 (feathered serpent)に描かれる。リーダーズ英和辞典第3版)が『地下の世界』から調達する『jewel-bone 』即ち『sacrificial bone 生け贄の骨』のことである。ケツァルコアトルはそれを Tamoanchan(所謂『子孫の館 House of descending』)に渡すのである。そこでは、女神 Ciua couatl 即ち Quilaztli がその貴重な骨を石臼の片方の上で挽いて粉にして、それを宝石鉢(「chalchiuhapaztli」)に入れる。神々の中には自虐してペニスから流れ出る血を『食料』にしている。このような物を混合して人類が作られる。
こんな物語は優雅な味つけにはなっていないようだが、少なくとも、それらは十分グロテスクで顔を歪まされるほどのものなので、粗野な人達によって草原で踊りながら歌われた無邪気な話をありのままあるいは直感的に理解したものであるとは考えられないのである。真の宇宙論的な直喩(訳註 simile:比喩 (comparison) の一種で like, as, than のような比較を示す語を用いて, あるものを直接に他のものに比較する修辞法; 例: quick like lightning, (as) brave as a lion, weaker than a woman's tear 研究社新英和大辞典第6版)は何かしら直感的なものなのだ。
by bbex243054
| 2015-08-18 10:14
| 科学
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