2015年 07月 14日
HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#28 |
翻訳続き#28
最初の出来事は Kullervo の父親と叔父の誕生である。ルーン31によれば、彼らは鷹に一方から他方にと追いやられていた白鳥(または鶏)である。通例、一人の貧乏人、農夫が樹の幹のあたりに矢を放って幹を縦に裂くと、そこから二人の男の子が生まれたと伝えられている。そのうちの一人、Kalervo、は Carelia で、もう一人、Untamo は Suomi-Finland で育った。兄弟の間に憎しみは、通例次のようにして生じたとされる:Kalervo が Untamo の戸口の前にオート麦の種を撒く、Untamo の羊がそれらを食べる、Kalervo の犬がその羊を殺す;あるいは釣り場のことで口喧嘩する(ルーン 31.19ff.);このいずれかで互いに憎しみが生じる。やがて Untamo は戦争を起こす。もっと言えば、彼は指から戦争を作る、足指から軍隊、兵士は踵の腱から。しかし、Untamo は樹々で武装しそれらを彼の軍隊に使うという版が複数ある。彼は Kalervo と家族全てを殺す、 Kalervo の妻を除いて。彼女は Untamo の家に連れて行かれてそこで我らがヒーロー Kullervo を生む。幼子は三日の間揺りかごの中で揺られる、
その子がキックを始めた時、
身の回りのものを蹴り跳ばし、
体を包んでいる産着をばらばらに切り裂き、
体を包む衣服から完全に自由になった、
それから彼はリンデン材の揺りかごを壊した。
(原註 W. F. Kirby (Everyman's Library)訳。原文の粗い韻律は、貧乏人の「Hiawatha ハイアワサ《Longfellow の長篇物語詩 The Song of Hiawatha (1855)の主人公;伝説的なネイティブアメリカンの英雄にちなむ。リーダーズ英和辞典第3版》」のように思われるものになっている。
生後3ヶ月になると、
たった膝の高さしかない幼子のとき、
彼はこんな賢いことを話し始めた:
「もうすぐ僕はもっと大きくなる、
そのときは体が強くなっている、
僕はお父さんの殺害者に復讐してやろう、
それでお母さんの涙は償われる。」
これを Untamo 達は聞いた、
そこで彼は次のような言葉を発した:
「あいつはわしの種族を滅ぼそうとしている、
Kalervo があいつに生まれ変わったのだ。」
そのとき古ての老婆達はみな考えた、
どうやってその子を台無しにするか、
彼が死んでしまうように。
Untamo はその子を殺そうと必死になっていろいろな方法をためす、火で、水で、つり下げて。大きく積み上げられた薪の中に、Kullervo は放り込まれる。Untamo の召使い達がその三日後見に来ると、
その子は灰の中に膝深く座っていた、
燃えさしの中に肘をいれ、
両の手には、灰を被った石炭を持ち、
さらに火をかきたてていた。
Setälä は別の版の存在を報告している、そこでは、「その子は、火のただ中に座り、片手に(黄金の)鉤を持ち、火をかきたてながら、Untamo の召使い達に父親の死の復讐をしてやるのだと言う。」となっている。Kullervo は海に放り込まれる;三日後彼らはその子が、黄金のオールを持ち、黄金のボートに座っているのを、あるいは別の版によれば、彼は、一つの波の背中に乗って、海の中で座りながら海水を計っているのを発見する。
それは多分柄杓2本一杯になっていたか、
あるいはもっと正確に計ると、
三本目にもすこし入っていたかもしれない。
次に、彼らは子供を樹に吊るす、すなわち絞首台が立てられた。が、またもや失望する結果となる:
Kullervo はまだくたばっていない、
絞首台で死んでもいない。
吊るされた樹に絵を彼は彫っている、
両手に、彫刻刀を持っている。
その樹すべてが絵で一杯になっている、
オークの樹はすべて彫り物で一杯になっている。
by bbex243054
| 2015-07-14 15:54
| 科学
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