2015年 07月 13日
HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#27 |
翻訳続き#27
第2章 The Figure in Finland
さて、印欧語族を変な部外者の誤った扱いから守るために現代の文献学者によって通過出来ないように立てられたフェンスを、断りもなく飛び越えて議論することにしよう。フィンランド、エストニア、そしてラップランドは、民族的に、ハンガリー人や他にもっと遠く離れたアジア人:シリア人、ヴォチャーク人、チェレミス人、モルドビア人、ヴォグル人、 オスチャック人 と関連があるが、一つの文化の島であることは知られている。彼らは、バスク語がゲルマン語と無関連であるのと同様に全体としてゲルマン語と無関連に、フィン ウゴル語に属する言語を話している。このような言語は『 膠着言語』と記述されるが、トルコ語に見られるような母音調和 《Altaic, Finno-Ugric 語・古代日本語などで第二音節以下の母音が第一音節の母音に同化すること。研究社新英和大辞典第6版》によってしばしば特徴付けられる。このような伝統文化は全く最近までスカンジナビア語圏からは隔離されていた。西洋文化、そしてそれとともにキリスト教、が例え中世の時代から知識人階級のなかで広がっていたとしても、彼らの偉大な叙事詩『Kalevala カレワラ』 《古詩・神話・英雄伝説などを集めたフィンランドの国民的叙事詩。研究者新英和大辞典第六版》』は、極めて初期の時代の形と変らぬ形に遡って口づたえで伝承されたと信頼されているように、そのまま残っているのである。それは目立って太古の特徴を示している。古典の派生物であることを示そうとするどんな試みも萎えさせるほどの太古の特徴なのである。それは、19世紀に Elias Lönnrot 博士によって、書かれているだけのものが集録された。しかし、このように隔離された伝承の中にすら、仰天するほどに同じことが古代スカンジナビア人とケルト人の神話に発見された。それによって、それらがそれぞれ記録された歴史以前の時代に遡らねばならないことになったのである。この詩の主要な行は後で取り扱うことにしよう。そこで、『Kullervo Kalevanpoika (カレワラの息子)』の物語を見るのが重要になる。その物語は、E. N. Setälä によって彼の傑作と言える研究『Kullervo-Hamlet』(「原註略」)のなかで注意深く分析されている。彼の資料は、kullervo を取り扱った多くの変種(Lönnrot は公式の Kalevara のルーン31−36には編入しなかった)を考慮するためには、 Kaarle Krohn(「原註略」)によって収集された資料と同様に、必要なのである。
by bbex243054
| 2015-07-13 19:43
| 科学
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