2015年 06月 27日
HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#5 |
翻訳続き#5
臼とその持ち主のイメージは、さらに高尚な事柄、天文的な出来事に一層関連したことを与えるのである。プラトンの強力な精神の中では、その人物は、技術家たる神、天を形作るデミウルゴスとして現れている;しかしプラトンですら、彼の受け継いだ、突然の大変動や世界が周期的に再構築されるという考えを忘れることはなかった。
伝統的には、新世界の尺度は、天空という深い海から招来され、『7人の聖人』の指図する上からの尺度に調整されねばならない、ということになっている。彼らはインドやその他でしばしば神秘的に触れられている。彼らとは、星天にある全ての宇宙の配列のなかで規範となっている大熊座の7つの星のことなのだ。これら北極圏の主要な星は、宇宙を支配する力と考えられている星々、即ち黄道帯に沿って異なる位置と配列をして移動するとみなされた惑星たちに奇妙ではあるが組織的に結びつけられている。古代のピタゴラス学派の人々は、彼らの伝統的な言葉で、二匹の熊を女神レア(天をひっくり返す貴婦人)の両手と呼び、その惑星たちを地下世界の女王ペルセポネーの猟犬と呼んだ。南の遥か遠くはなれて神秘のアルゴー船アルゴ座はそのパイロット星とともに遠い過去からその地点にあった;そして銀河は時を超越した橋だった。これらの観念は歴史以前の時代には、地球のあちこちにあった高度文明帯すべてに渡って、共通の教義になっていた。それらは後期新石器時代に起きた偉大な知的上かつ技術上の革命から生まれたように思われる。
このように累積した思想にある強烈さと豊富さ、詳細な一致によって、それがすべて近東に起源を持つという結論に導かれたのである。これは、現代の人類学には殆ど賛成されないくらいアイディアが広く流布していたことを、明らかに示すものである。しかし今の科学は、驚異的に豊富な詳細を掘り出しているけれども、現代の進化論的かつ心理学的傾向によって神話の主たる源泉、天文学、科学の王者のことだが、それを無視するようになっている。この忘却それ自体は100年そこそこ前にみられたことが最近になって巡り回ってきたことである。今日の言語学専門家は、土星と木星は、それらを遅い周期に置いた、地下または大気にいる漠然とした神々の名前であると言っている。彼らは巧妙に民族の起源と古い語源を処理しているが、彼らはだれも分っていない、惑星の周期、恒星時と会合周期が知られており、太古の時代に既に伝統となっていた儀式による様々な手段で詳しく語られていたということを。もしも、このような周期のことを初歩的科学からですら決して知ったことのない学者は、周期のようなことが彼の資料に届いたときにそれらを理解するには最良の立場ではない。
by bbex243054
| 2015-06-27 09:36
| 科学
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