『The Super Natural』A new vision of the unexplained の翻訳 |
第 16 章 Mythmaking
WHITLEY
人間は自らを知る; だから君は宇宙と神を知ることになるよ。
PYTHAGORAS
人間精神は神話製作者である。我々はそれを行う何故なら我々は鏡が必要だからであり、我々の造る神話はそういった鏡になるからである。我々は、自らを理解して我々のまわりの世界と関連がある様に意義を見つけるために、それらを用いる。古代の時代では、神話と物語は心理状態、欲求、恐怖、そして必要性を探査するために利用された。多くの神話は入ると危険な心理領域についての警告である。オイディプス1の物語は未解決の、母親に対する欲求2を探索しているが、このエディプス‐コンプレックスは私個人の人生においても意義ある要因になっている、明らかに―普段は隠れているが、何かの理由に対ては、それが露になる。テュエステース3の物語は、子供達を従えたいという欲求、彼らを殺したいとさえ願う欲求の反映である。 ペルセポネー4が下界に下る話のような物語は死と取り組む試みであり、我々自身が死ぬ運命であることを、非常に多数の生命が秋に死んで春に蘇っているのは我々の不滅を示す様に思われる事実に適合させようとしているのである。これが、イエスがヨーロッパにある異教の Green Man、復活神に取って代わった理由である。『4月は最も残酷な月である、死んだ土地からライラックを育てている。』とても美しい 4月は、しかしとても胸の張り裂ける時である。
1【ギリシャ伝説】 《Thebes の王 Laius と Jocasta の子; 神託による宿命によって, 父とは知らずに父を殺し, Sphinxの謎を解いて母国 Thebes の王となり, 知らずに母を妃としたが, のち真相を知って悲嘆のあまり自ら短刀で目を突き, 娘Antigone に手を引かれて Attica に去り, そこで死ぬ》研究社新英和大辞典第6版
2訳註: エディプス‐コンプレックス【Oedipus complex】〔心〕男の幼児が無意識のうちに母親に愛着を持ち、自分と同性である父に敵意を抱くことで発生する複雑な感情。広辞苑第六版
3【ギリシャ伝説】《Pelops の息子; 兄 Atreus の妻を誘惑したため, Atreus はその報復として Thyestes の息子たちを殺しその肉を彼に食わせた》研究社新英和大辞典第6版
4【ギリシャ神話】《Zeus と Demeter の娘, 下界の神 Hades (= Pluto) にかどわかされてその妻となり, 下界の女王となる; のち Zeus の仲介により春から秋までは地上に戻り, 残りの半年は地下で暮らすこととなったという; Kore ともいう; ローマ神話の Proserpina に当たる》研究社新英和大辞典第6版