HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#418 |
ここにプルタルコスの対話『何故神託が間違うようになったのか、について』の中の登場人物によって語られる物語がある(419 B - E):
Aemilianus の雄弁家である父親は、君達の中には彼の話を聴いた人のある、Epitherses だった。彼は我が町に住んで文法の私の先生だった人だ。彼はこう話してくれた:昔イタリアに航海をする為に荷物と多数の乗客を乗せた船に乗り込んだ。もう夕方だったが、Echinades 諸島の近く来た時、風は止み船は Paxi 近くを漂った。殆どの人は眠っていたがかなり多数の人は食後のワインをまだ飲み終えていなかった。突然 Paxi 島の方から誰かが大声で Thamus を呼ぶ声が聞こえたので、皆ビックリさせられた。Thamus というのはエジプト人船長だったが、乗船した多くの人にさえその名前は知られていなかったのだ。彼は2回呼ばれても返答しなかったが、3回目に呼ばれたとき返答した; するとその呼び出し人は、声を高めてこう言った:『お前が Palodes の反対側に来た時に、偉大なパンは死んでいると告げよ。』これを聞いて、すべての人は(と Epitherses は言ったが)度肝を抜かれて、皆は互いに、その命令を実行した方が良いとか干渉を拒否してそのままにしたほうが良いとか議論し合った。この状況下で Thamus はこう決心した:南風が起きたら、船を動かしそのままにしよう、しかし、この場所のあたりに風がなく凪だったら、聞いたことを実行しよう。さて、Palodes の反対側に来た時に風も波もなかった。Thamus は舵取りデッキから島の方を見ながら、聞いた通りの言葉を言った:『偉大なパンは死んでいる。』それを言い終わる直前に、号泣する嘆きの叫び声が、人間のではなくたくさんのものが混ざった驚愕の叫び、が起きた。多数の人々が乗船していたので、この話はすぐにローマ中に広がった。そして Thamus はティベリウスシーザー皇帝の所に送られた。ティベリウスはその話は本当であることを確信するようになったので、 彼はパンについて探求と捜索をするように命じた;それで宮廷に多数いた学者達は、パンはヘルメス6と ペーネロペー7の息子として生まれると予想した。
6【ギリシャ神話】《Zeus と Maia との子; 神々の使者で翼のついた靴と帽子と杖を身に着けて描かれている; 商業学術雄弁発明体育などをつかさどり, また盗賊羊の群れ旅人の守護神; 死者の魂を Hades へ導く; ローマ神話の Mercury に当たる》研究社新英和大辞典第6版
7【ギリシャ伝説】《Odysseus の妻; トロイ遠征で夫の 20 年におよぶ不在中貞節を守り続けた》研究社新英和大辞典第6版