HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#417 |
第21章 The Great Pan Is Dead
文学作品の中に何回も現れるから、ティベリウス1 の統治下の時の船長については誰もが一度読んだことはある。彼はある静かな夕方エーゲ海を航海している時に、あの『偉大なパンは死んだ』と告げる大声を聞いた。人を魅了するこの神話は二通りの矛盾する仕方で解釈された。一方は、それは偶像崇拝は終わったことを告げたのだという解釈: 笛を持つパン、陽光降り注ぐ静寂な真昼の鬼神、湿原と牧草地そして田舎の牧歌の異教の神2 、が超自然なことを引き起していた。もう一方は、その神話はティベリウスの19年にキリストが死ぬことを伝えたと理解されていた:アルファ3からオメガ4まですべてのものである神の息子は Pan =“ All ”と同一視された5。
1《42 b.c.-a.d. 37; ローマの第二代の皇帝 (a.d. 14-37); 本名 Tiberius Claudius Nero Caesar》研究社新英和大辞典第6版
2牧神:【ギリシャ神話】森原牧羊などの神; ヤギの角と耳と足を有し葦笛を吹く; ローマ神話の Faunus に当たる。研究社新英和大辞典第6版
3 α:ギリシャ文字アルファベットの一番最初の文字
4 ω:ギリシャ文字アルファベットの一番最後の文字
5O. Weinreich (”Zum Tode des Grossen Pan”, ARW 13 [1910] pp. 467-73) はそのような不思議な註の証拠を集めていた。まず1540年に (Guillaume Bigot) 見つけられたもの、その3年後にラブレーの Pantagruel に見つけられたもの、後の時代になって笑い者にされたもの、例えば18世紀初めにフォントネルによって嘲笑されたもの: 以下『原註略』