2015年 11月 29日
HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#354 |
翻訳続き#354
その壮大なスタイルの中で、マハーバーラタは以下の様な類似の驚嘆すべき人物を伝えている:
怒って二番目の世界と Sravana を手始めに無数の星を造ったのは Vishvãmitra であった・・・彼は自身の輝きで3つの世界を焼くことができる、足を踏みつけて地球に地震を起こすことができる。地球から偉大なメルー山を切り離してそれをどんな遠くにも投げつけることが出来る。彼は一瞬の間に地球の10カ所を通り抜けることが出来る(『原註略』)。
Vishvãmitra は、北斗七星の7つ星のうちの一つである。このことが少なくとも見いだされた。しかし各惑星は北斗七星の一つの星で表わされているし、その逆もいえる。従ってこの場合は特に役立つとは思われない。
原註:『Sravana を手始めに無数の[新しく定められた]星が始まる』という考えは我々を啓発してくれる。Sravana、「足の不自由な者」、は一般に認められている(東洋および中世占星術の 28 宿の)順では21番目の月宿、鷲座のα星(アルタイル)β星(アルシャイン)γ星(タラゼド)である。 Ashvatta とも呼ばれるが、それは聖なるイチジクの樹を表わす。文字通りでは『その下に馬が立っている』の意味である(Reuter, Germanische Himmelskunde, p. 236)。実際のところ、二至経線が紀元前300年頃に鷲座のα星(アルタイル)β星(アルシャイン)γ星(タラゼド)を通り抜けており、その時以後ずっと長く、北斗七星の一つまたは他の星の間を通るとするのが習わしだった;二分経線は、しかしながら、大熊座η星のごく近くの下にくるのである。η星は東洋占星学では、火星に最も心を込めた関係を維持しているとされていることを考慮すれば、、Vishvãmitra はη星かもしれないし、また火星を表わしているのかもしれない。それだと、このリシ(訳註 ヒンドゥー教では、霊感を受けた賢者・仙人をさす。)Vishvãmitra の暴力的な性格とあっていることになる。しかし、例え我々がそれを作業仮説と認めても、『二番目の世界』の謎、即ち『二番目』なら一番目の世界はどんな世界なのか、という謎は以前残ったままである。予感はするけれども、我々は今この場でそれを解決するつもりはない。二つの情報の断片に、然し乍ら、言及しておくべきだろう:
(1) Mbh. 14.44(Roy trans., vol. 12, p. 83)ではこう記されている:『星座[=(28の)月宿、nakshatras]の第一番目は Sravana としている。』;
(2)Sengupta(Burgess による、 Surya Siddhanta の翻訳、14頁で)は
『Mahabharata の現在の改訂版の時代は「Sravanadi kala」即ち、冬至経線が
nakshatra Sravana を通り過ぎる時代と呼ばれた、と主張している。』
by bbex243054
| 2015-11-29 14:18
| 科学
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