2015年 10月 24日
HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#286 |
翻訳続き#286
一般に「限りなき時間 Time Unbounded」と理解されているクロノスアイオーン(イランの Zurvan akarana)がオルペウス教の偉大な存在になっているが、Onia-
ns 教授は「アイオーン」の中に『精神(the psyche)と同一視される生殖能力を持つ液体、蛇の形をとっていると信じられている脊髄』を見ているのであるが、それは成る程そうなのかもしれない。何故なら、そのようなことは時を超えて今日でもなお蛇崇拝のカルトやインドのクンダリニー(kundalini:ヨーガや密教では、脊柱の最下部に蛇のようにとぐろを巻いて潜在的エネルギーが存在しているとされる。第一チャクラ(生殖器のあたり)にあるとされ、そのチャクラを開くとクンダリニーが脊柱を昇り脳に達し、神秘力が得られるとされる。)ヨガの中の教えになっているからである。しかしアイオーンは『時の期間 a period of time』、そして時代、従って『世界の時代 world-age(つまり、黄道12宮のそれぞれの宮の間の世界)』とその後の『永遠の来世』を意味していたのは確実なのである。だから、アイオーンにはまず生物学的意味が込められているとするのが最も有力だと考える根拠は一つもないのである。オルペウス教徒にとっては、クロノス(Chronos)は Ananke、必然性(Necessity)に結びつけられていたことは知られているが、ピタゴラス学派によれば、Ananke もまた宇宙(the universe)を囲んでいるという。宇宙を取り巻く時間と必然性(Time and Necessity)、このことはかなり明確で基本的な概念である;それは生物学とは無関係の天体の動きに結びつけられる。さらにそれはプラトンが時間を『永遠は動いているというイメージ』のように考えたことに直接つながるのである。
古代思想の歴史家達が、原始人の心に浮かぶのは発生に関するすべてのように生物学的なイメージーのはずだという生の情報を、自分達の資料の中に前もって考えた結論を反映する形に圧縮して無理やり入れ込むようなことをしないで、最初に出してくれたらそれは有用なことになるのだが。
by bbex243054
| 2015-10-24 08:31
| 科学
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