2015年 08月 17日
HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#120 |
翻訳続き#120
明らかに、「臼」は弁護士達が業界用語で言っているような『一時的な動産』ではない。それは古代の宇宙(universe)の時から永久に備わったものに違いないとされているのである。それはいつもずっと繰り返されている、例えその渦巻きの暗示的意味が気持ちよいものであることは滅多にないにしろ。別の記憶のコーナーから Burns(訳註 (1759-96) スコットランドの国民詩人;主としてスコットランド語で恋愛詩・自然詩・諷刺詩を書いた; 'Auld Lang Syne'(「オールド‐ラング‐サイン」(「蛍の光」の原詩)), 愛国的な 'Scots, Wha Hae', 魔女伝説を扱った 'Tamo' Sh-
anter’ など。リーダーズ英和辞典第3版 & 広辞苑第六版)の『John Barleycorn』の数行の言葉が見つかる:
彼らは炎で焼け焦がし続けた
彼の骨の髄まで徹底的に
しかし臼が彼を全く最悪のものにした
彼を二つの石の間で砕いたから。
毎年行われる田舎のお祭りの疑似悲劇は、フレーザーが明らかにした多産の儀式に関する広大な民話の一部である。そこには、Tammuz(訳註 バビロニア神話; タンムズ《春と植物の神; Ishtar の息子で夫; 死後地下の世界から再来したが, それは春における植物の再生を表す》研究社新英和大辞典第6版)、Adonis(訳註【ギリシャ神話】 アドーニス《女神 Aphrodite に愛され, 死後アネモネに変容した美貌の青年》研究社新英和大辞典第6版)、エジプトの『Grain-Osiris オシリスの穀粒』(訳註 Osiris:エジプト神話。オシリス《幽界の王; 弟 Set に殺されたが, 妹で妻の Isis に救われ復活した》リーダーズ英和辞典第3版)、これらの死を悼む儀式があるが、 Tammuz 祭は草木の死と再生を祝う季節毎の儀式だったことを否定する者はいないだろう。それは我々の平凡な知識になっている。しかし、これがもともとの意味だろうか?こびりついた先入観によって、農民儀式が草木に結びついているのがわかると「それは他の全てのものが派生している神話の最も初歩的かつ原始的なレベルのものである」と考えてしまうのである。それは、同様に、死の知らせを伝えることになる:こうして『穀粒が死ななければ・・・・、』はより高度な宗教的思想即ち新約聖書ヨハネ伝12章の「一粒の麦はそのままでは一粒だが地に落ち死んで芽を出せばやがて多くの実がなる」というキリストの教えから「他人の幸せのために犠牲になる人になろう」という宗教観になったのである。
by bbex243054
| 2015-08-17 10:49
| 科学
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