2015年 08月 12日
HAMLET' S MILL の翻訳(『THE KEY』に関連して)#108 |
翻訳続き#108
問題を明らかにする手助けになるのがこの「Vishnu の化身が規則的にリターンする」ということである。定まった時間の間に復讐者として戻ってくるのが Vishnu の機能だから、その叙事詩が、叔父 Kansa にクリシュナが復讐することをわざわざ強調する必要はないのである。しかし西洋では、神話によって伝えられていた宇宙(
cosmos)のプロセスは連続して起きていることが、神々とは星々のことであるということと共に、忘れられているが、復讐することこそ極めて重要なことに設定されている。何故そう断言するかというと、英雄あるいは神であれ一人の人物によって達成される出来事が繰り返されているからである。そこにおいては、さらに言えば、その英雄あるいは神はかなり空想的な詩の創作者であると理解されている。かくしてこのインド伝説の紹介によって Saxo の Amlethus のような、Kullervo のように典型的な不運の輩達のような、キャラクターが意義を持っている文脈を再発見することが可能になる。『クリシュナがこの世を去ってしまうその日が Kali Yuga の始まりとなる』ということが一度完全に理解されたら、本来の見解が達成されるのである。我らの英雄は閉じた時代と新しい「タイムゼロ」の間の戸口に正確に立っているのである。それどころか彼はふるい戸口は閉じてしまうのである。
by bbex243054
| 2015-08-12 13:53
| 科学
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